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ネックについて 第11回目

ネックについて 第11回目

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

今回は意外と知られていないネックのカーブ、アールについて。

こちらのアールはフィンガーボードの話になります。バックの形状は

また別の機会に書こうと思います。

 

実はフィンガーボード、まっすぐではありません。少し丸みがついています。

この丸みのことをアール(radius 半径の略)と呼びます。そして大きく分けて400R、300Rと

言ったりします。どちらもアールはあるのですが400Rの方が実際は平に近く

なります。細かい数字を表すと結構な数のアールが存在します。まずフェンダー社のギターは

最初は184Rでした。これはかなり丸い形状、アールがきついなどといったりします。

現在では400Rまで見たことがあります。これはかなり平らに近いと思います。

 

184R、丸みが強いのですがなぜこのようにアールをきつくつけるのか。ポピュラー音楽の

弦楽器、アコースティックギターが最初に作られそこからエレキギター、いわゆるフェンダー社が

生まれました。しかしそのフェンダー社はなぜ300Rよりもさらにきつい184Rを最初に作ったのか。

フェンダー社、いわゆる世界初のエレキギターはテレキャスターから開発されました。ギターを開発

しても市場が大切です。フェンダー社は一体どの市場に参入したかったのか。私の知識で言えば

カントリーミュージックでした。

 

最初のエレキギターはカントリーミュージックの伴奏にエレキギターを売り込みました。今でもカントリー

ミュージック好きはテレキャスターを使用しているのをよく見ます。カントリーミュージックはダンスをするため

の生演奏を大切にしています。そうするとギターソロなどはあまりありません。伴奏ばかりです。伴奏はコード

なのでまずコードを弾きやすいギターがカントリー用として考えられました。

 

本来ギター、フレット楽器はフレットに弦が触れれば音程が出る仕組みです。フィンガーボードを押さえつける

訳ではありません。そうするとフレットの高さが高いほど、簡単に音が出せる、弾きやすいギターのネックに

なります。ただしフレットを高くするには限界がありますね。だからアールをきつくして楽にコードが鳴らせる

ように考えたのではないでしょうか。しかしこの184R,私からすれば300Rもそうなのですが実は

弾きにくい…。私のPGM製のオーダーメイドのギターはあえて400Rと指定したくらいです。

 

アールの説明、次回に続きます。

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