Loading...

ネックについて 第10回目

ネックについて 第10回目

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

ネックについてと題してますがフレットの説明です。細かく表題を分けてもよかったのですが

あまり細かくなってしまっても見づらくなるので画像で確認してみて下さい。

表題の画像はフレットです。

フレットは1本のワイヤー状態で保管されており打ち込んだ後にカットしてゆきます。

ですので短いフレットがたくさんあるわけではありません。

 

今回はニッケルとステンレスの違い、もう少し詳しく見ますと。

ニッケルはもうド定番です。そしてステンレスはステンレス製を使用するアーチストモデルや

前回書いたようにリフレットをしたくない人が使うものといったイメージです。

しかしステンレスには悪い評判があります。ステンレスといえば冷たい音と表現されます。

 

弦にもステンレス製はあります。ギターならばフルアコに使用される場合が多いフラットワウンドの

大半はステンレス製です。やはり冷たい音とされています。実際に交換してみればよく分かるのですが。

フレットに関しては交換したものの、気に入らないのでやめる、そういったパーツではないので

自分のギターで試すのはとても無理があります。これはステンレスのフレットのギターをお店で試奏

するか所有者に借りるかしか方法は現実的にありません。

 

私のギター、教室のアコギはステンレスフレットです。しかし!冷たい音ではありません。確かに

ニッケルと比べれば多少は違いを感じるのですがあまりにもニッケルとかけ離れたサウンドにはなって

いないのです。どうして巷の噂と一致しないのか。

 

やなり大切なのは誰がリフレットをしたのかです。これしか答えがありません。フレットを打つという

ことは作業として複雑ではありません。専用のペンチで抜いてサイズを合わせてもう一度新しいフレット

を打つだけです。しかしこのフレットもしっかりフィンガーボードに打てなければなりません。

フレットを介してサウンドはネックに伝わりボディに振動が届きます。しかし少しでもフレットが浮いていれば

音は伝達しません。そうなるとフレットを打つことは作業ではなく職人芸になります。

後で解説しますがフィンガーボードは平ではありません。カーブ(アール)があるのですね。それにうまく打ち込めるか。

そして約22フレット分のフレットの山を作れるか。その後に反ったネック本体をまた修正できるか。

 

総合的にみてフレットは本当に大変な作業と細かい神経が必要とされます。またネックは確実に反ります。その

反りが落ち着くまで経過観察も必要です。

 

私の意見ではステンレス、ニッケルどちらでも構わないと思います。大切なのはリフレットの腕。その技術さえ

持っておられる職人なら耐久で選んで構わないと思っております。

 

次回はネックのカーブ、アールについて書きたいと思います。

 

よろしくお願いします。

このページのトップへ移動