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トラスロッドについて 第2回目

トラスロッドについて 第2回目

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

大阪では緊急事態宣言が解消されました。渋谷も大分と人が戻りましたが

大きい施設がまだ空いていないのでいつもとは違った感じです。

 

前回のトラスロッドの続きになります。

前回はどうしてトラスロッドが必要になったのか、その経緯を書きました。本来

トラスロッドというネックの反りを修正するパーツは存在しませんでした。ネックを

長くすることにより反りを簡単に修正する。それが目的です。

 

今回はどうしてそのトラスロッドがネックの反りを修正できるのかを書きたいです。

しかし中々文章では難しいかもしれません。

 

まずトラスロッドとはネジ式です。ペグのように半永久的に回るものではありません。また

トラスロッドにも色々と種類があり最近ではよりネックの修正をやり易くするため2本のロッド

が入っていることもあります。まずトラスロッドは鉄の棒です。この鉄の棒を湾曲した状態で

ネックに埋め込みます。そしてネックがもし反った場合この湾曲を伸ばす力で木を押し上げた

りすることでネックの反りは治ります。

 

 

ネックが弦の張力に負けてブリッジの方向にヘッドが近づく。これを順反りといいます。

空気の乾燥により起こりやすいのも順反りです。これは音程等には影響はありませんが

どうしても弦高が高くなるので弾きにくくなります。そしてネックがその逆に起きてきて

しまう状況を逆反りといいます。弦の張力はかなり大きなものです。ですからかなりの

コンディションの悪さから来るのですが高温多湿は危険です。逆反りになりやすいです。

そして逆反りは大変です。弦高が低くなるだけならよいのですがもうフレットとくっついて

しまうくらい反る時もあります。そうなるとギターは音が実質出ません。これは必ず

今回のトラスロッドで修正しましょう。

 

このようにネックの長さを伸ばしたエレキギターやアコースティックギターは反ります。

湾曲した状態のトラスロッドを埋め込むことでこの反った状態をまっすぐに修正すること

が可能になります。このネックの反りを直すパーツがなければギターの普及はなかったのでは

ないでしょうか。量産できるからこそ、1本の値段を安くできます。そして流通することに

よりたくさんの人がギターを入手できるようになるのでしょう。そうした時に反ってしまって

使えないギターが出回れば大変です。反っても直せる。これはかなり画期的なアイデアでは

ないでしょうか。もちろん機械の文明の発達。弦でも同じですが鉄を安く色々な形に生成

することができるようになった時代がまた大きなポイントなのかもしれません。

 

次回もトラスロッドの続きです。

よろしくお願いします。

 

 

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