いつもご覧いただきありがとうございます。
今回でトラスロッドも3回目になりました。トラスロッドはとても重要なパーツです。
今回もその続きです。
前回、トラスロッドの仕組みでした。湾曲した状態でトラスロッドはネックの中心に
埋め込まれております。その湾曲を直線にする方向に回すことでネックの反りを
修正するのです。ただしこの方法はワンウエイ(1WAY)と呼ばれるトラスロッドでツーウエイ(2WAY)
もあります。ただし湾曲を利用した方法は基本的に同じです。ですのでここですべてのトラスロッドの
説明は省略しようと思います。
ここまで書いたらお分かりだと思います。ギターのネックは製作する際にトラスロッドを埋め込んでいるん
ですね。そしてその構造上、あとから引っこ抜く、もしくは入れるのはかなり大変な作業です。ネックそのもの
の分解が必要です。ストラトキャスターなどに見られるボルトオン、ネックとボディをねじで接合している
場合はまだ可能かもしれませんがレスポールのようにセットオンという接着タイプはボディから一度
はがすことになります。そうなればそもそもにおいて大修理でしょう。トラスロッドが壊れる、または
機能しないということはギターにとって大きなダメージです。どうしても修理したいといった場合、特に
年代物、オールドギターなどでは理解もできますが普通に現在でも手に入るならもう買い替えでもいいレベルです。
ではどのようにしてネックに装着するのか。最初にトラスロッドのスペースをネックに空けておきます。
そしてフィンガーボードで上から蓋をすればいいんですね。トラスロッドの開発はここにも利点が
あります。フィンガーボードがあるからできるといった考え方もできます。しかしメイプルワンピース
は少し面倒です。フィンガーボードがないのでネックのバックにあらかじめトラスロッドのスペースを
作っておく必要があります。ですからオーダーメイドをする際は必ずどちらにするか。フィンガーボードを
使用するかメイプルワンピースにするかは重要な判断です。
前回も書いたのですが量産のギターはこの点も考慮しています。すべてフィンガーボード仕様にしておいて
注文や在庫でメイプルを張るかローズを張るか。選択できますね。しかし先にも書いたのですがサウンドは
殆ど差がでません。見た目だけだと思って下さい。
次回はトラスロッドの使い方と注意です。
よろしくお願いします。