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今回からはその他ということで書きたいと思います。特殊な考え方のギターです。
まずはセミアコです。
セミアコの概念はなかなか難しいです。弊社の生徒さんにイギリスの方がいますが
フルアコといった言葉は使わずエレキ、アコースティック、セミアコといった区別だと
言っていました。確かにフルアコと言えばセミアコなのですがアコースティックと言えば
セミアコ類といったほうがいいかもしれません。
日本でセミアコという概念はセンターブロックが大切なパーツになります。空洞の
大きさではありません。ボディが薄くともセンターブロックを入れていなければ
これはフルアコと区別しています。
セミアコはフルアコに比べてボディが薄いです。とういのもあまり分厚いものだとセンターブロック
が巨大になってしまいます。そしてこのセンターブロックがどの木材なのかで音は変わります。
ギブソン社のES-335はメイプルが入っているようです。私のギターをオーダーメイドで製作している
辻四郎氏はマホガニーを入れています。こちらでサウンドは大きく変わったものになりました。
写真でご覧いただければわかるのですがボディを薄くしてさらにセンターブロックを入れているので
これはもうほとんどがエレキギターなんです。だからサウンドはフルアコとエレキの中間という人
もいるのですが私の中では三分の二はエレキギターで軽くアタックの聞くサウンドといったイメージです。
ボディも薄くセンターブロックも入っているのでハウリングには強いものになっています。ヘビーメタル等では
さすがにハウリング(本来はフィードバック現象)をするとは思いますが軽く歪んでいるブルースやロックなど
では結構な音量でも大丈夫です。フルアコとは大きく違います。またサイドとバックも色々とありますが
残念なことにトップは合板です。ですからもうここまでくれば箱物の概念が大きく薄れております。
セミアコはもうその世界だと思います。合板なのか単板なのか、アコースティックギターなのかエレキに
近いのか。その世界から区別するのではなくもう一つのセミアコというエレキの技術をふんだんに使った
新しいサウンドでしょう。なによりもハウリング対策がメインだった気がします。私もフルアコでライブ
をしますがハウリング、フィードバック現象は常に悩みの種ですから。
次回はこれによく似たシンラインを書きたいと思います。よろしくお願いします。