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今回はフルアコのボディの木材です。
フルアコの木材はシンプルであまりたくさん種類はありません。
まずサイド、バックはメイプルになります。そしてトップは
スプルースが定番になります。マホガニーのサイド、バックもありますがあまり見かけません。以前にも書きました通り、弦楽器の基本はサイド、バックがメイプル、そしてトップがスプルース。
ここで面白いのはいかなる場合でもトップはスプルースです。
トップにシダー(杉)もあるのですが定番はスプルースです。ただしスプルースは世界にある木材なので産地で音や色合いが変わります。テキサスのイングルマンスプルースは非常に白が強く、
また有名なシトカスプルース、アラスカや北アメリカのスプルースは色やけが激しいので有名です。
問題なのはアコースティックギター同様、単板か合板か。
フルアコもやはり合板はダメです。いくらサウンドホールがないとはいえアコースティックギターと役割は同じです。音の振動を
いかにしっかり拾えるかなので合板ではいい音は出ません。
しかし実はフルアコの代名詞、ES―175はトップが合板です。
さらに言えば、ギブソン社のESという品番はエレクトロニック
スパニッシュの略でエレキのスペイン風ギター?みたいなイメージでしょうか。因みにES-175の175は175ドルです。
このESのつくギターはほぼ合板のトップになります。実際、工場も別でした。サイド、バックがマホガニー、トップが合板のメイプル。
(見た目はきれいです)ネックはバックがマホガニー、トップの
フィンガーボードがローズです。
大きさ等全く同じのもでL-4。こちらはトップが単板のスプルース、
サイド、バックは単板のマホガニー。ネックはマホガニーが
バックなのですがトップのフィンガーボードはエボニーを使用しています。年代やモデルによって仕様はことなりますが同じギブソン社でもこれだけ木材に違いがあります。またLの文字のギターは
トップはスプルースで単板、他も単板だったりします。
私の個人的な意見ですがどうも廉価版、高級版のような気がします。
175は175ドルといった値段表示です。これはギターには多くみられる品番設定なのですが実際、高級なギターに関してこのような品番はあまり見ません。廉価版や量産のギターに多い品番なのです。やはり私は廉価版と高級版の差別のように思えます。この
図式をギブソン社ではとても多いのです。そうなるとユーザーは
サイド、バック合板は安物、ネックのフィンガーボードは安物と
いったイメージがついたのかもしれません。
全く関係は本当はないと思ってよいと思います。くどいですが
トップのみ単板は重要です。
次回からは番外編、スタインバーガータイプ、セミアコ、スルーネックギターを紹介しようと思います。
よろしくお願いします。