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ナットの話 4回目 番外編

ナットの話 4回目 番外編

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

本日はいいお天気です。そしてこれだけ自粛していると平日なのか

休日なのかわからなくなってしまいます。本日は祝日です。そして

昭和天皇の誕生日。こうなると渋谷は新型コロナウイルスの影響下でも

物々しくなります。道には機動隊、警察官がたくさんいました。

 

今回はナットの続きですが番外編です。

実はゼロフレットというものがあります。これはナットからブリッジ方向へ

数ミリくらい隣に打たれたフレットで当然ですがナットとフレット間は

押さえることができません。初めて見たときはさすがにびっくりしました。

音程を出せないフレットとは?打ち間違い?またはギターの仕組みの研究不足?

 

古い国産メーカーのギターに多く見られました。その当時、フェンダーもギブソンも

日本に殆ど輸入のなかった時代のギター。作り方も見様見真似でそれは凄いものでした。

ネックが急激にそるものも多かったと思います。私が見たのはボディとトップが

あるギターでした。ギブソン系ですね。でもなぜかネックとギターはねじで留まっており

さらに!トップが分厚くバックは薄い…。なんじゃこれ?そしてこれを修理できないかと

いった依頼でした。それくらい1970年くらいの日本のギターは製作力はありませんでした。

 

そんな時代のギターを見たことがある私ですのでさすがにゼロフレットはまたその類

だと思ったのです。

 

もちろん多少意味のあるものです。ナットの耐久がよくなるようです。ナットだけに弦

の振動の衝撃が行くわけではなくフレットで緩和する。ナットが長持ちするのでは

ないかということだったようです。

さらに1フレットはナットと鉄の融合のサウンドに対し、ゼロフレットはフレット、フレット

になるため2フレット以降のサウンドに近くなります。特に開放弦などはいい感じのようですね。

そして今回ナットの番外編としたのは音程です。

 

ナットはその性質上、1フレットよりも高い位置に溝を掘ります。そうするとネックの角度で

大きめにテンションを加えないとどうしても1フレットのみ、弱いテンションになり押さえたときに

音程が狂いがちです。ゼロフレットを打ち込むことによりフレット間が均一になるので1フレット

の音程が安定するのではないでしょうか。

 

とは言え、現在ゼロフレットはあまり存在しなくなりました。大した効果を生まなかったのかも

しれません。それでいてフレットのメンテナンスも必要なので手間はかかります。

 

次回はネックを解説します。

 

 

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