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ギターの塗装 1

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

今回から塗装について書きます。塗装に関してはアコースティックギター、フルアコ、エレキは

あまり関係ありません。どれも同じ内容の塗装はあります。アコースティックギターだけが

できない塗装というものはないと思われます。ただしエレキギター、ねじでネックとボディを

ジョイントしているものは塗装に関しては楽な作業になると聞いています。やはりネックだけ

塗装するならネックを外して塗装すればいいのですがボディと一体になった状態だとスペース

も必要になります。特にマッチングヘッドと呼ばれるネックのヘッドとボディが同色の場合、

やはり外して塗装するほうが楽だと思います。また塗装のブースは煤塵がとても多い空間です。

大手のメーカー様は逆に完全に煤塵を排除できるようなブースがありますが小さな工房では

そこまではできません。そうなると狭いスペースはかなり大変です。塗装が乾くまでにごみが

ボディに付着すればやり直し、または修正と大変です。

 

余談ではありますが私が小さな工房をお尋ねし、塗装ブースを見せてもらった時の話です。

びっくりするくらい埃だらけなんです。失礼を承知でこんなに埃まみれのブースで良いのかと

尋ねました。すると意外な答えでした。

 

ブース内に塗装のごみは溜まります。塗装の最中に紛れてボディやネックに付着したら失敗に

なるので最初は気にしてかなり掃除をマメに心がけていたそうです。しかしそれでも煤塵は

防げず悩んだそうです。実際にギター1本仕上げる度に時間をかけて掃除をするのは現実的

ではありません。ある時塗装業に方に言われたそうです。煤塵はそのままにしておくと

積もってゆきそこで安定して空気中に舞わないようになるらしいのです。掃除をすればするほど

空気中に舞うことになる。だから極力掃除をせず、年に2、3度くらいだと聞きました。

 

大きな塗装ブースを完備しているメーカーは少ないと思います。また防護服のようなものを着て作業を

しています。そして塗装も毎回調合するのではなくすでに決まった色があるらしいです。

特にメーカーは同じ色を100本単位で作ることもあるので製品のムラがなくて済むのもメリットです。

このように大手のメーカーと小さな工房では色々と差があるのも塗装の面白いところです。

ただし塗装は体に良くない化学製品なので素人がやるにせよ専用のマスクは必要です。

 

次回、塗装の続きを書こうと思います。よろしくお願いします。

 

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