いつもご覧いただきありがとうございます。
前回に引き続いて今回もペグの内部構造についてです。
付け加えますと、今回は勘違いしなようにと題しました。
実はペグの内部構造を知らずに間違った知識の人が多く、
楽器屋さんでも違うことを言っていたのを耳にします。
それは「チューニングするときは必ず締めてチューニングを合わせてください。
緩める方向に合わせると音が狂いやすくなります」
この文言です。こんなことはあり得ません。ペグが逆回転するとでも言いたいの
でしょうか。
もう少し詳しくこの文言を解説すると
1、チューニングしようとして音を出した。
2、合わせたい音よりも高いほうに音がずれていた。
3、修正しようとして徐々に弦を緩める(音を低くする)
4、チューニング終了。
この手順が間違いです。ここまでは正解です。問題は3番。
3、一度合わせたい音から少し低くまで緩めて、再度締めなおす(増し締め)
4、チューニング終了。
これが正しいチューニングです。そして巷の説明もこの方法なのでここまでは
正解です。
問題はその理由です。「緩める方向のみでチューニングをする」「弦が緩みやすくなる」
この理由が間違いなのです。前回から写真を掲載しておりますがそんなことあると思いますか。
あの画像で。鉄と鉄がかみ合っていて歯車まである構造。そしてここからがかみ合わせになります。
ペグの出荷の状況、かみ合わせは音を高くする、弦を締める方向にかみ合わせてます。
溝と歯車の関係ですね。かみ合わせてすでに作られており、緩める、締めるの間のニュートラル
な状態ではありません。弦を緩めることはあります。弦の交換も絶対にまずは緩めないと
カットできません。しかし最終的には締めるはず。もし、チューニングの際、緩める方向に
しかペグを巻いていないと最初に締めていたかみ合わせがどんどん合わなくなり、結果ぐらぐらと
遊びが増えてしまうんです。
チューニングが狂いやすくなる、弦が緩みやすくなるのではなくペグが壊れるが正解の理由です。
私のギターも十年以上のものですがペグは全く問題ありません。また先生のギターの音がずれている
なんてしゃれになりません。レッスン毎くらいにチューニングを確認しています。
しかしペグは現状、なんともありませんから。
いつしか、こんな変な情報が出回るんですね。
増し締めは大切です。問題はその理由でした。
今度はペグ以外の話題を。よろしくお願いします。