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今回からはギターのボディ、その木材です。アコースティックギターと
エレキギターでは音の出方が異なります。
アコースティックギターはサイドとバック、そしてトップと三つの木材で
空洞を作った箱物。それに対してエレキギターは空洞を作らないもの。
アコースティックギター、フルアコ、セミアコは弦を弾いた瞬間に音が飛び出る
アタックが音となります。それに対してエレキギターは音はアタックでは飛び出さず
ボディの中に振動が溜まります。その際、サスティーンといって音が伸びる。
このような違いがあります。ですから木材もおのずと違った考え方になります。
今回はアコースティックギターから。
基本的にサイドとバックは同じ木材になります。
主にローズウッド。日本語では紫檀と呼ばれます。その名の通り紫がかった色をしているのが特徴で
世界にもたくさんあります。仏殿とかにも使用されているからかインドなども産地になります。
もちろん南米も産地に入ります。
次にメイプル。楓です。こちらもとてもよく取れるものでたくさん作るには適しています。
そしてマホガニー。こちらも産地が多い木になります。
ローズウッドは箱物のギターの定番です。マーチン社は圧倒的にローズを使います。しかし
実は箱物のギターのサイド、バックは基本的にはメイプルです。コントラバス、バイオリン、チェロ。
トラ目の綺麗なボディをよく見かけます。トラ目はメイプルに入る杢(もく)です。
クラッシックギターもローズウッドなのです。どちらかというとアコースティックギター、クラッシックギター
のサイド、バックのほうが異端なのですね。そして形状がよく似ていて、Fのホールをよくトップにいれる
フルアコ。こちらはメイプルなんです。こちらが定番。この辺はもう理由が分かりません。
サイド、バックにメイプルを使用したアコースティックギターもあります。フルアコもメイプルなのですが
バイオリンのボディなどによく見られるメイプルはトラ目がとてもよく出ています。
どうもサウンドにトラ目は大きく影響するようです。不思議なのですが。
ただ、コントラバスやチェロにトラ目の凄いものはあまり見かけません。たぶん、面積の理由だと思います。
テーブルに使うくらいの大きさじゃないと取れない、もしくはとても金額の高いものになるのでしょう。
前回からも書いている通り、ボディはそのギターのサウンドの影響が非常に大きいので適した木材が大切です。
次回も続きを書きます。
よろしくお願いします。