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今回はフルアコのボディパーツ、ブリッジの2回目です。
フルアコのブリッジは特殊です。まず接着やねじといった固定がないこと。
無理やり固定する人もいますがお勧めはしません。なぜかというと調整ができなく
なるからです。弦の交換の際に外れたら面倒だから無理やりボンド等で接着する人が
いますが音もやはり悪くなります。
本来フルアコのブリッジはアコースティックギターと同様、オクターブはあまり合わない
ものでした。ジャズの世界で使用されまたハイフレットまで使用されることが多くなり、
カッタウエイも当たり前のようにつきました。そうなるとアコースティックギターと
違い、オクターブのチューニングの正確さが求められます。そこでフルアコのブリッジにも
チューンオーマチックが登場しました。このチューンオーマチックはギブソン社の製品に
多く使用されます。ですから今回のチューンオーマチックは他社のフルアコにはない場合が
多いです。
しかしとても便利なのは従来の木製のブリッジの台座以外の部分を取り外してチューンオーマチックを
載せるだけですぐにマウントできます。ギブソン社であっても木製に変更は可能です。そして
オクターブの調整が各弦で可能なのでエレキギターに匹敵するくらい、オクターブ以降のチューニングは
安定します。ただ、弱点はやはり重いことです。トップの振動を妨げてしまいます。金属製のパーツは
結構、なんでもずしりと重いのもです。やはり弦の張力等も考えてあまり柔らかい合金ではだめなのでしょう。
そして接着もまたできません。そうなるとブリッジそのものが動いてしまった場合はやはりオクターブ以降の
チューニングのずれが発生します。
結局はオクターブ以降のチューニングをどれだけ気にするか。ここに尽きます。因みに私はチューンオーマチックでは
ありません。やはり重いのが気になります。余談ではあるのですがジャズギターにおいてリアピックアップを使用することは
本当に稀です。ピックアップもやはり重たいので私のギターはいわゆるワンマイク、フロントピックアップのみです。
ジャズギターでもオクターブ以降のソロはそれほど使用頻度が高くありません。Keyの問題もあって17フレット以降は
使わない場合もあります。そうするとギターの鳴りを重視しても良いのではないかとも思います。もちろん好みなのですが。
次回はテイルピースを紹介します。
よろしくお願いします。