Loading...

ギターの塗装 6

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

今回も塗装です。そしてラッカー塗装の特徴である色の変化を

書いてみたいと思います。

 

ラッカー塗装は他の塗装と比べて変化の激しい塗装です。年月が

経つにつれかなり変化します。日光や照明など色々な原因が考えられます。

また色抜けもあります。黒といったカラーは本来ないらしいです。

赤や黄色などの原色を混ぜて黒を作ります。そうなると変化の激しいラッカー塗装は

その混ぜた色が抜けることがあります。最初は真っ黒に見えてもどんどんと黒では

なくなるのも面白い特徴です。また白はどうしても木材の色が出やすい色です。

そうなると一般のギターよりも厚く塗ることになります。カラーによって厚さも

若干ではありますが変化します。木材の振動を邪魔しないためには薄く塗りたい。

そうなるとほんとに少しだけですが白は不利になります。シースルーで良いのなら

別ですがベタ塗なら厚くなります。

 

塗装は変更のきかない部分です。間違えた、思った色ではなかったと言われたら

もう作り直すしかありません。塗りかえをしたらギターの売り上げがなくなると

言われています。塗装を剥がす工程から必要になるからです。倍の手間がかかってしまいます。

前回にも書きましたが塗装の材料費ではなく工程から生まれる値段が大きいのも特徴です。

 

大手のメーカーは同じ機種のギターを発売しても何色か用意をします。しかし売れ筋の

ギターの色もあります。私が教室で用意してきたギターは白が多いです。白は人気色です。

無難に売れるのは黒です。その次に青も多い気がしました。全般に緑、黄色のギターは

あまり見ません。もちろん存在はしてありますが。

 

レリック仕様、オールド仕様といった加工があります。新品なのですがそこから経年を演出

する仕様です。ねじなら錆びた状態にします。ねじ穴まで壊さないと思いますが新品の

ねじをあえて錆びさせることで古いギターに見せます。メーカーは何色か用意をします。

もし黒が人気が出て、白が売れなくなったら‥。生産本数は決まっているのでさらに黒を

作ることができない場合もあります。また白は売れ残ってしまいます。いかなメーカーといえ

ギターは本当に場所を取るものです。また木工なのでとても管理が大変です。いつまでも

新品の状態で保存できるものでもありません。そうなると売り切ってしまわないと後は

原価を割ってでも販売しなければなりません。

 

話の途中ではありますが本日はここまで。次回は続きです。よろしくお願いします。

このページのトップへ移動