いつもご覧いただきありがとうございます。
今までギターの塗装のことを書いてきました。長くなってます。あえて塗装の
種類を分けて書いていないので途中から読むと途切れた話になると思います。
第1回から読んでいただければと思います。
初回からギターの塗装、ラッカー塗装を書いてきました。ラッカー塗装はギターだけで
なく管楽器にも使われる塗装です。弱点の多い塗装なのですが好んで使われるのはその
防御機能よりも音ではないでしょうか。防御をしっかりすればするほどサウンドを邪魔しかねません。
しかしそれにつけても音は良いとされています。
ラッカー塗装が高いギターに多いのは手間の分です。もちろんラッカーの原材料が高いのも
あるのですがむしろ安くできる塗装に比べると高くなります。ギターを製作するにあたり
値段が上がる状況。一つは材質です。高い材質ならばもちろん値段に影響をします。そして
もう一つは工程です。時間がかかれば生産本数に影響します。1年間に10本しか製作できない
手の込んだものならやはり高騰します。ラッカー塗装は本来一般的な塗装でした。しかし
他の塗装が安いのは大量に生産できること。大量に生産できるのは高価な機械。そして
感想の速さ。原材料が十分の一になるようなことではないと思います。安いギターに多い
ウレタン塗装でも一人で全部作業をすればやはり高価になります。塗装と値段の関係は
殆どが工程の問題です。
塗装の難しさは塗る時のテクニックが大きいと思います。大手のメーカーは同じ色と同じ
くらいの木材をたくさん持っていて本当に同じように何本も製作できます。しかし個人の
製作家はその点が違います。特に塗装は同じようにはなりません。もし出来上がったもの
が違うと思われればとても難しい判断になります。同じ青でも人によって違います。
ギターで言えばレイクプラシッドブルー。こちらは二色あります。薄い、濃いで別れます。
ですからレイクプラシッドと注文するときはどちらのレイクプラシッドか選択が必要です。
ソニックブルー、メタリックブルーなど。
こういった名前がついているものは指定すればほぼ同じ感じでくるのですが古くなって
変色した画像を見せてこのようにして下さいとなれば本当に塗装の腕次第になってしまいます。
今回は少しラッカー塗装から外れてしまいましたが次回は少しラッカー塗装の話をしてみたい
と思います。よろしくお願いします。