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安いアコースティックギターから始めるべき?初心者に最適な値段は?

東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。

 

●今回はアコースティックギターの値段、特に初心者の方にはどのような値段のアコースティックギターがお勧めなのかです。心理としてはどうしても安いほうがいいと考える人が多いとは思います。とても高いアコースティックギターを買って、挫折してしまった。このようなリスクはどうしてもあります。もちろんアコースティックギターは売ることができます。しかし買った値段とは程遠い金額の買取になりますね。これはどんなものでも同じかもしれません。アコースティックギターは不動産のように値段が上がったり下がったりはしません。やはり安くなっていく一方です。プレミアがつく場合も極稀れにあるとは思いますがそれでも新品価格より上になることはないのではと思います。私はPRS、ポールリードスミスというエレキギターを所有しています。それほど初期のものではないのですが中古市場ではあまり見かけないくらいです。ペグが特徴的で、一目でかなり昔のものだとわかるのですが、やはり20年以上も使用しているとそれなりに傷も多いです。PRSは古いもののほうがよかったなど、巷では言われるのですがそれでも新品の金額、少なくとも私の購入金額までには中古買取はならないでしょう。このように高い新品を買うには皆さん、リスクを考えてしまいますね。ギターを辞める要素はまだあります。例えば以外と大きな音がしてしまい、近所から苦情が入る。それでもう弾く時間が無くなってしまった。カラオケボックスにまで通って独学でアコースティックギターを練習する人も珍しいでしょう。そして以外にも難しいと感じてしまい、やる気が失せてしまった。これも多いです。なぜかギターは独学で始めることができる楽器となっています。それは絶対にありません。楽器である以上、そんなに簡単なものではありません。できているつもりになっている人も多いですが講師の私から見て、全くできていないです。やはり効果的な練習方法をしっかり学んでほしい。ギター教室には初心者のうちから通ってほしいです。そこでアコースティックギターの値段がギターを習うことに大きな影響を与えるでしょう。

 

・9800円クラス

これはアコースティックギターの値段として一番安いクラスです。しかし全くお勧めしません。理由はいくつかあります。まずあり得ない値段です。これに色々なものがセットになっていたとしたらそれはもうびっくりな値段になります。アコースティックギターを安く作るにはいくつか方法があります。まず安いアコースティックギターは作っている人がだれもアコースティックギターの作り方を知らないことです。ただ単なる作業なんですね。これならだれでも出来ます。そして製品として多少はチェックが入りますが実際にはきれいに作れているかどうかぐらいで本来アコースティックギターの持つべき音の特徴をチェックするものではありません。少し溝が深すぎる、フレットがきれいに打てていない、また処理がきれいではない。このように職人的なこと、熟練のアコースティックギター製作家のようなチェックが入らなければ安くすみます。結論大きな経費の削減は人件費です。実際のところ機械もたくさんあり、木材のカットなどは大手のメーカーなどは用意されております。音に影響のない部分であれば機械で作っています。この音に関係する部分を機械まかせ、アルバイト任せにすると音はどんどんと悪くなりますね。そして木材は原価の一割と言われています。よく木材がいいものだと聞きますが「良いもの」に定義があります。木目が良いもの。これはアコースティックギターにとっては需要です。柾目と呼ばれるものが最高です。そして単板です。合板はベニヤ板のようなものなので安いとされます。※ただしハウリングに対応したい人にはお勧めだったりします。そしてもう一つの良いものの条件は希少価値です。例えばホンジェラスマホガニーと呼ばれるマホガニー、またハカランダと呼ばれるブラジリアンローズは現在ワシントン条約などで伐採、また伐採後も輸出入禁止となっているためこれは手に入らない。その意味で「良い」とされています。この木材がどれほど良い音なのかは別としてアコースティックギターの値段の上下にかかわるとしても意味が違うので要注意です。「こちらは高い木材を使用しています」とよく楽器店の店員さんに言われるのですが実際は同じ工場で同じ人、アルバイトの人が作っていれば音に影響はなく当然いい音とは言えません。このような条件を省くと9800円でもアコースティックギターはできてしまいます。職人ではないこと、手作業を減らしていること、木目を気にしないこと、ベニヤ板のような合板でとにかく安く仕上げていること。このような条件ならギターは安く作れます。しかし音がいいかというとそれは最悪です。「初心者なのだから音なんてわからない」という人もいますが9800円と20万円を比べてみてほしいです。20万円のクラスは手作りのものが多いのでやはり違います。なんとなくでよいです。違いが感じられれは嬉しいのですが。そしてなにより弾きやすさが違います。圧倒的に20万円のアコースティックギターは弾きやすいです。上記にあるようにそこには人の手、それもギター製作にしっかりと携わっている人たちの調整がしっかり入っております。弾きやすくしてくれているんですね。ここが値段の大きな差なので重要なところです。9800円のアコースティックギターをお勧めしない理由は音ももちろんですが弾きにくいことです。そしてアコースティックギターを一度も触ったことがない人は弾きにくい、弾きやすいは分からないと思います。T’sGuitarSchoolではアコースティックギターも販売しております。ぜひ、初心者用のアコースティックギターはどんなものが良いかご相談ください。

 

・メーカー最安値

こちらも大切な考え方だと思います。上記のように9800円のアコースティックギターはどうしてお勧めしないかというと、メーカー、例えばYAMAHA、Morrisなどの最低価格が35000円くらいなのです。そうなるとどう考えても9800円では楽器としてのアコースティックギターは作れないと思います。このメーカーの最安値のものは国産ではありません。国産でこの値段もあり得ません。しかしやはりメーカーであるのでそれなりにしっかりとした調整は施されて、チェックされて出荷されています。また9800円以上のアコースティックギターの次に15000円のアコースティックギターがありません。間がなく、メーカーになるといきなり35000円クラスの定価なんですね。アコースティックギターは木材などを安くしても手間のかかる楽器です。メーカーの最安値は最低限の値段だと思います。稀に、在庫処分などで安くなっていたらラッキーだとは思います。

 

・50000円以上

上記に35000円くらいのエントリーモデルを紹介しましたが少し高い値段です。注意してほしいのは35000円から15000円アップは何の値段かですね。ピックアップの値段の場合は楽器本体は同じものなので音は変わらないと思ってほしいです。アコースティックギターはそれほど特別なスペックはありません。やはりこのピックアップがあるかないか。この点が大きいです。そしてどちらもピックアップがないのなら少し良い木材や少ししっかりした調整が施されている場合が多いので予算が50000円あるならこのようにして比べてみてください。

 

・80000円くらい

このクラスになると初心者の人は少し迷うかもしれません。またネットで購入することもためらわれる値段ですね。しかしさすがに35000円よりは弾きやすくよいものです。上記にもありましたが確かに材質もよくなります。しかし作っている人は同じです。そしてこの値段であっても国産ではありません。しかし調整が行き届いている場合が多いです。調整とはネックの反りのチェック、弦高のチェック、ナットの溝などどうしても決め打ちできない部分があります。最終的には人の手ではないと調整ができない部分です。これを一本一本行うには大変です。さらに100本ともなれば大変な人件費になりますね。そう言った意味ではとてもよく、かつ、弾きやすくなっています。予算を少しかけれるならお勧めします。確かにネックが細いなどのスペックは弾きやすいと物理的に言えますが本来、アコースティックギターの弾きやすさはしっかりとした調整にあります。フレットに当たる弦、このフレットの山にばらつきがあると押さえにくくなります。押さえにくいということはすなわち、力を必要以上に込めないと音が出ないということです。そうなると力みが弾きにくいにつながりますね。

 

●このように値段に分けてご紹介しました。初心者の方以外でも参考にしてほしいです。そしてとにかく値段に迷ったらピックアップの有る無しは確認してください。これはどうしても値段がアップしやすいパーツです。例えば35000円のアコースティックギターと40000円のアコースティックギター。これがピックアップの差なら実際ピックアップを搭載するだけでたった5000円しか変わらない。そうなると今度は一体いくらのピックアップなのかとなり、かなりチープなピックアップとなるでしょう。搭載する工賃、ピックアップの原価も考えるとすごい値段ですね。私自身、初心者の方であっても20万円は超えるアコースティックギターを購入することをお勧めするのですが、正直現実的ではありませんね。とくにこれからギターを始める初心者にとっては勇気がいります。ただし、この値段は国産で調整もそれなりの熟練の職人の手によるものです。とても良い音、かつ弾きやすいいいものです。アコースティックギターの弦が硬くて練習を続ける気にならない。よく聞く話で残念です。

 

参考にしてみてください。よろしくお願いします。

 

 

 

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