東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。
アコースティックギターと違ってエレキギターは非常に多くのタイプのものがあります。
かっこいいと思うもの、本当に人それぞれでもあります。ベーシックなタイプは
ストラトタイプ
・こちらはエレキギターの元祖です。元々レオフェンダーという人が作ったのですが最初はテレキャスターでした。
そこから改良されてこのストラトキャスターになりました。どれも同じ形に見えるのですがフェンダー社が
オリジナルなので他社のものはほんの少し違うように作っているようです。基本的な大きさは同じです。ただ
面取りといってギターのふちを丸く仕上げるか、全くの一面にするか。この具合を変化させて元祖のフェンダー社との
差を出しているようです。ですのでストラトタイプと呼ぶことにします。もちろんそのストラトキャスターの前の
シェイプであるテレキャスタータイプも人気です。
・テレキャスタータイプ
こちらは本当に初代です。そして弾きやすいようにカッタウエイがついているものの、左右対称にボディが作られています。
この左右対称は弦楽器にとって最大のポイントなんです。とにかくバランスがいい。しかし上記のストラトキャスターは
左右が非対称になっているんです。どうして古来から左右対称のボディを非対称にしたのかは分かりません。しかし
テレキャスターよりもサウンドが暴れるのは事実。この不安定さがロックに向いたのかもしれません。決めつけるわけでは
ないのですがボーカリストが好んでテレキャスターを使用するのもバランスの良さからではないでしょうか。
・レスポールタイプ
こちらはフェンダー社のギターに対抗して作られたものです。レスポールはジャズギタリストの名前です。なぜかこの当時、
ギタリストの名前をギターの名前にすることがありました。このレスポールはそれで有名です。レスポール自身もステージ
でこのタイプのギターを弾いていたのかは分かりません。一般的にはジャズはフルアコがメインです。他のタイプのギターを
使うジャズギタリストも増えましたがやはりジャズギターと呼ばれるフルアコの方が多数ではないでしょうか。
ですのでこのレスポールタイプもロックのギターの代名詞です。ストラトキャスターとの大きな違いは左右対称。そしてギター
らしくヘッドのペグも3対3となっているのも大きな特徴。そしてバイオリンのようにアーチがあります。そしてバックと
アーチのあるトップでボディは構成されています。
このようにフェンダー社のテレキャスターとストラトキャスター、ギブソンのレスポールの大きな違いはこの
ボディが一枚の木なのか二枚合わせたものなのか。これは値段に大きく関わります。特にトップを張り合わせる
レスポールタイプはそれだけで手間がかかります。また木目の美しさも追及されるのでコストはどんどんと
高くなります。最近ではペイントで木目を書いてあるものもありますがそれでも2枚の木が必要なのは事実です。
そしてネックのジョイント。従来弦楽器はネックとボディを継ぎます。そして接着をするのですが
ストラトキャスターはその概念を打ちこわし、ねじで止めることをしてあります。ネックとボディの密着度が
ねじ止めの方でもしっかりあるので実際のところ、弦楽器としては理想です。しかしこれは中が空洞である
弦楽器では不可能でした。可能かもしれませんが空洞のないエレキギターならではの発想ですね。
こうなると値段の差は大きく表れてしまいます。ここで安いレスポールは注意です。3万円でもしレスポール
タイプが手に入るのなら‥。少し怖い作りだと言っても過言ではありません。この値段では大手メーカーが
海外で作ったとしてもかなりのコスト。ギターのコストは手作業です。組み合わせるだけなら誰でもできる
作業ではあるのですが大切なのはその技術。例えば弦を受けるナット。これは各弦の太さに合わせて
丸みをつけるのですが手作業なら本当に職人芸です。ナットファイルと呼ばれるものもありますが
それはサイズを決めることができるだけの事。弦の太さ、0.09mmに合わせてしっかり弦振動を受けるように
削る。これは本当に大変なことでもあります。
このように簡単にナットを削って出荷することと、少し慣れた人がチェックすること、ギター製作40年の
職人さんのナット。全然違います。これはギターの作りのほとんどの部分に言えることなのです。
最初のエレキギターはこのように色々あって悩むと思います。予算もあります。どうしてもレスポールの
方がかっこいい!そう思ったらレスポールの購入でも構いません。ただしこの作りの手間、ストラトキャスターとの
違いをしっかり認知したうえで購入したいのです。そうしないといくらギターが上手くなっても結局、ギターの
ことが何もわかっていないことになってしまいます。
参考にしてみて下さい。よろしくお願いします。