東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。
●今回は前回に続いてチューナー、ペダル式のチューナーです。前回、それ以外のタイプを書いたのですが今回のペダル式はとてもたくさんの機能があり、また一番効果でもあるので詳しく書きたいと思います。それがゆえに、どうしても上級者向けに感じるかもしれません。またケーブルを使わないアコースティックギターには使えないかもと思うこともありますが実際、最近ではアコースティックギターもエレアコ仕様になっている場合が多くなりました。ケーブルを使用することができるならこのペダル式チューナーは使えます。もちろんエレキベースなどにも仕様できます。
ペダル式チューナーとは、フットスイッチを踏んでオン・オフを切り替えられるため、ライブ演奏中でも素早くチューニングができるのが特徴です。
ペダル式チューナーの特徴
・足で操作可能です。手を使わずにチューニングモードに切り替え可能なので実際にはフロアに合っても他のエフェクターのようにスイッチを入れることができます。前回に紹介したものは必ず手でスイッチを入れるものになります。
・視認性が高いことは現在主流となっているクリップ式と大きく違うところですね。明るく見やすいLEDディスプレイが多くくらいステージなどでもはっきりと分かります。
・ミュート機能付きのものが多いです。チューニング中は音を出さずに調整できることが特徴です。ただし、チューニングは耳で行うものです。そして自然と人は音程を聞いています。決して計測だけしているわけではないのであまりに邪魔になる場合以外はしっかり自分の音を聞きながらチューニングをしたいと思っています。
・ボードに組み込みやすいものが多いです。他のエフェクターと一緒にセットできるのでステージやスタジオ練習で忘れることがありません。またパワーサプライなどを使用するなら電源もそのまま使えるので電池の必要がなく便利です。ただし、そこそこ重たいです。エフェクターボードを軽くしたい人には向きません。またたくさんのエフェクターを使用したい人はどうしても邪魔になったり音や背に繋がるので注意です。
人気のペダル式チューナーとしまして定番のBossを紹介します。
●BOSS TU-3の特徴
・高精度チューニング
測定精度 ±1セントで正確なチューニングが可能。→この機能は大切ではありますが大抵のチューナーが標準的に搭載されています。
・クロマチックモードとギター/ベース専用モードを搭載。7弦ギター、6弦ベースにも対応。→こちらもまずこのBOSSならではといったことはありません。前回も書いたようにできるだけクロマチックモードでの使用をお勧めします。また7弦ギター、6弦ベース対応はいずれ便利になるかもしれません。
・ 高輝度LEDディスプレイ。21個のLEDインジケーターを採用し、視認性抜群。高輝度モードを搭載し、屋外の明るい環境でも見やすい。→暗い場所でも見やすく、以前のチューナーの単なるバックライトよりはとてもきれいに見えます。
・便利なフラット・チューニング対応。半音下げ~6半音下げのフラット・チューニングが可能。ギターやベースのダウンチューニングに対応。→実際は半音、一音まであれば問題ない機能なのですがかなりの範囲の広さです。そして音程を数える、例えばAの半音下ならAの♭など、このような考え直しが必要ないのが特徴です。うっかり数え間違えて違う音に合わせてしまうことがありません。
・バイパス機能とパワーサプライ機能
ミュート機能付きバイパスで、チューニング中に音を出さずに調整できる。DCアウト端子で、別のBOSSエフェクター(最大200mA)に電源供給可能。→この機能は上記でも書きました。別のエフェクターに電源供給ができるようですがパワーサプライがあるのなら必要がないかもしれません。またしっかりと数字を計算しないとアンペアが不足になるためたくさんのエフェクターを使用する場合は注意が必要です。
📋 仕様(スペック)
項目 詳細
測定範囲 C0(16.35Hz)~ C8(4186Hz)
測定精度 ±1セント
表示 21セグメントLEDメーター
チューニングモード クロマチック、ギター、ベース
フラットチューニング 半音~6半音下げ対応
入力端子 1/4インチ標準フォン(INPUT)
出力端子 1/4インチ標準フォン(OUTPUT, BYPASS)
電源 9V電池(006P)またはACアダプター(PSA-100)
消費電流 30mA
サイズ 73(W) × 129(D) × 59(H) mm
重量 390g(電池含む)
もう一つ、比較として紹介します。こちらはTC ElectronicのPolyTuneです。
● 主な特徴
・ ポリフォニック・チューニング
すべての弦を同時に鳴らしてチューニング可能(PolyTuneモード)。一瞬で各弦の状態を確認できるため、素早いチューニングが可能→とても便利な機能のようなのですが実際に使用している人をあまり見かけません。やはり一音ずつ確認したいですね。
・ クロマチック・チューニング単音の精密なチューニングが可能(通常のチューナーモード)±0.5セントの精度でチューニングできる→これは細かいですね。かなり精度の高いチューニングになります。しっかりと合わせたい人にはお勧めの仕様です。
・ストロボ・チューニングモード。±0.02セントの超高精度でチューニング可能。プロ仕様の正確なピッチ調整ができる→こちらもチューナーの精度の特徴です。BOSSでももちろん不足なくチューニングはできるのですがレコーディングなどでは必要かもしれません。その意味でプロ仕様とされていると思います。
・視認性の高いLEDディスプレイ。明るい場所でも見やすい超高輝度LEDディスプレイを搭載。自動輝度調整機能で、環境に応じて見やすさを最適化→自動が嬉しいですね。環境によって見やすい、見えにくいがないためどの状況でも安心です。特に野外で演奏する場合、意外と太陽の光が邪魔をする場合があります。スマホなどでもこの機能はあるので安心です。
・トゥルーバイパス & バッファードバイパス。音質を劣化させないトゥルーバイパス設計。モデルによってはバッファードバイパスも選択可能→こちらはBOSSにもある機能です。このトゥルーバイパスがないとチューナーでの音やせが発生するのでやはりついていてほしい機能です。「バッファードバイパス(Buffered Bypass)」は、主にギターエフェクターやオーディオ機器に関連する用語です。これは、エフェクターをオフにしたときに信号をどのように処理するかを示す方式の一つです。これに関してはBOSSも同じ機能をもっています。ですので購入するならこのタイプをお勧めします。
6. ドロップチューニング & カポ対応。半音下げ~3.5音下げのドロップチューニングをサポート。カポタスト使用時のチューニングにも対応→これも実際にはどのチューナーでも可能なのですがカポタストに対応しているのはとても便利です。とくにカポタストの使用頻度の高いアコギにはとても便利です。
●このように比較してみると特徴はあるにせよ、大きく違う点はあまりありません。重量もどちらも300グラムくらいなので少し軽いか重たいかですね。どちらでも遜色はないように思えます。ただし今回のペダル式チューナーはあくまでケーブルを使う仕様です。そして大きな目的はボードに組み込むことでもあります。そうなるともはや、メインはエレキギターのような気がします。もちろんエレアコでも仕様できるのですがそれでも普段練習する際に毎回シールドをつないでチューニングするのは少し億劫です。実際にはクリップ式がない時代、シールドを繋いでチューニングすることは当たり前ではありました。しかしクリップ式の性能と機能性はもう、シールドを繋ぐことですら面倒になった時代です。また上記にもあるようにかなりの精度が搭載されていますが普段の練習ではそれほどまでに求められることがありません。クリップ式でもしっかりとチューニングができると思います。そういった意味でいうと結論、初心者向けではないように思えます。もちろん持っていて便利な時が来るとは思いますがまずギターを始めて最初に購入するには少し高価なものになりますね。前回から色々と比較をしたのですがやはり圧倒的に便利、コスパはクリップ式になります。そしてクリップ式ならステージ、スタジオでも問題はありません。クリップで挟んでスイッチを入れるだけです。ミュートに関しても、ボーカルのMCの邪魔になるとありますが実際にはチューニングの数秒、待ってもらえばすむことです。そしてそれでもうるさいとなるなら音量を少し下げればいいことです。どうしてもミュートが必要な場合がそれほどあるのか、疑問です。そしてチューニングに時間がかかるならそれはチューニングのやり方の問題が大きいです。どうして迅速にチューニングができないか。T’sGuitarSchoolではチューニングを時間をかけて教えております。チューニングは実際にはとても奥が深いです。ですのでしっかりとした知識、それに伴ったやり方をしっかり学ばないといつまでもチューニングメーターはウロウロしてしまいますね。そして弦にも問題はあります。いつまでも古い弦を使用し、振動がもう暴れている状態でチューニングを使用としてもそれは時間がかかるでしょう。安定していないからです。ペダル式とクリップ式の大きな違いは半音下げチューニングの早さです。これは確かにペダル式のほうが早いですね。とにかくそのままペダルを踏めばいいことです。ただし、これもスタジオ練習、ライブにおいてレギュラーとダウンチューニングの曲が混ざっている場合です。
参考にしてみてください。よろしくお願いします。