東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。
●今回はエレキギター、初心者におすすめのタイプです。エレキギターはとてもたくさんのタイプがあります。まず最初に作られたタイプはテレキャスターでした。そこから改良されてストラトキャスターになります。平行してギブソン社もエレキギターを開発します。現在ではこのストラトタイプとレスポールタイプが主流になると思っています。やはり使いやすいのですね。テレキャスターは初期型なので初心者にとっては改良されてストラトキャスターです。他にもジャズマスター、フライングV、SGなどあるのですがどれも特徴的な部分が多く最初に手にするギターとしてはお勧めしないです。
・ストラトキャスター
ストラトキャスター(Stratocaster、通称「ストラト」)は、フェンダー(Fender)社によって1954年に発表されたエレキギターで、世界で最も有名なギターの一つです。そのデザインとサウンドは、ロック、ブルース、ジャズ、ポップスなど幅広いジャンルに影響を与え、多くの伝説的なギタリストに愛用されています。またフェンダー社以外でも多くのメーカーが同じような形のギターをつくっており代表的なシェイプではないでしょうか。
1. 誕生の背景(1950年代)
ストラトキャスターは、フェンダー社の創業者レオ・フェンダー(Leo Fender)と、技術者のフレディ・タバレス(Freddie Tavares)らによって開発されました。1950年に登場したテレキャスター(Telecaster)の成功を受け、さらなる改良を加えた新しいギターを開発することになりました。この点がお勧めの理由でもあります。
ストラトキャスターの特徴
・ボディの形状
テレキャスターよりも丸みを帯びたコンター加工が施され、演奏時のフィット感が向上。コンターとはボディの裏側なのですが6弦側から丸く削りを大きく入れている部分です。私は最初、デザインなのかと思いましたがそうではありません。この削りがあばら骨辺りにきれいにフィットしてとてもギターを構えやすいのですね。テレキャスターにはコンターがありません。決して弾きにくいものでもないのですがあると楽にギターを構えることができます。まだまだエレキギターを構えることに慣れていない初心者にはやはりお勧めです。
・トレモロ・ブリッジ
フェンダー独自のシンクロナイズド・トレモロを搭載し、アーミング(弦の揺れによる音の変化)が可能。特になければならないパーツではないのですがエレキギターらしいこのアーミング奏法が可能です。もし弾きたい曲にこのアームを使用する部分があるなら必要です。ただし効果音的な面もあるので曲中にアームの指示があっても無視して演奏しても問題がない場合が多いです。このトレモロブリッジはまさにエレキギターならではです。空洞のあるアコースティックギターはトップの板が2ミリくらいしかなくこのような重たいパーツを埋め込むことができません。一枚の木で作ったボディであるからこそ実現したものなのでトレモロブリッジは面白いですね。ただし、アーミング奏法はどうしてもチューニングに影響してしまうことが難です。また弦のサイズを変えた場合も調整が必要なユニットでもあります。またテレキャスターはアームのないブリッジです。サドルと呼ばれる弦を受けているパーツが1弦2弦、3弦4弦、5弦6弦とセットになっており細かい調整が難しいこともあります。このトレモロブリッジは各弦ごとに調整ができるためとても音程が合いやすいと思います。いざ調整となると初心者の方は大変になると思います。この点もストラトキャスターをお勧めする理由です。
・ピックアップ
3基のシングルコイル・ピックアップを採用し、多彩な音作りが可能。実際のところテレキャスターのピックアップでも問題はありません。同じくシングルコイルです。ただ2つしかないというだけです。ここはあまり初心者の方は気にしない部分でいいのではないでしょうか。
・ヘッド形状
大きくカーブした6連ペグのヘッドストックが特徴的です。ただしテレキャスターも6連ペグなのでこちらは完全に見た目の問題です。
・1954年に発表されたストラトキャスターは、バディ・ホリー(Buddy Holly)らの影響もあり、徐々に人気を獲得していきました。特にアメリカ西海岸のサウンドを象徴するような音ですね。もちろん今ではたくさんのジャンルに使用されているのでおかしな音になることはありません。
●黄金時代と伝説的ギタリスト(1960~70年代)1960年代に入ると、ストラトキャスターはロックミュージックの発展とともにさらに人気を高めます。この点も初心者向けの要因です。幅広く使われているため最初にギターを選ぶ人にはオーソドックスな面もありお勧めになります。
・ストラトキャスターを愛用したギタリスト
ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)1960年代後半に左利き用のストラト(逆向きに弾く)を使用し、伝説的なパフォーマンスを披露。少しヘッドが大きくなりネック調整のトラスロッドの調整部分がヘッド側に来ているのが特徴です。エリック・クラプトン(Eric Clapton)「ブラック・ストラト」は彼の象徴的なギターの一つです。もちろん黒は人気の色でもありますね。リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)ディープ・パープルのリードギターとして、ストラトのパワフルなサウンドを発揮。この時期、CBS社が1965年にフェンダーを買収し、大量生産化が進みました。しかし、品質の低下も指摘され、「プレCBS期(Pre-CBS Era)」のストラトが特に価値が高いとされるようになりました。もちろんこれは今でも大量生産なので気にすることはありません。20万円を超えてくるようなものはハンドメイドの部分も多くなるのですが初心者の皆さんが買いやすい値段は大抵は大量生産です。
●モダンストラトへの進化(1980年代~現在)
1970年代後半から80年代にかけて、フェンダーはギターの改良を進め、新しいモデルを次々と発表しました。
・主な進化ポイント
1987年: アメリカン・スタンダード・ストラトキャスター登場(より高品質な現代版ストラト)
1990年代以降: シグネチャーモデル(エリック・クラプトン、イングヴェイ・マルムスティーンなど)を多数展開
2000年代: アメリカン・プロフェッショナル・シリーズやヴィンテージ・リイシューモデルの登場
現在では、フェンダーはUSA製、メキシコ製、日本製のストラトを展開し、多くのプレイヤーに愛され続けています。
●このように開発が進んではいるのですがこれはあくまでフェンダー社での話です。各社いまでは独自の仕組みを取り入れているので問題はありません。またテレキャスターにもコンター、エルボーカットといった便利な形を採用したものも多いです。もしテレキャスターを選ぶのならこの二つがあるタイプがお勧めです。
●レスポール(Les Paul)ギターは、ギブソン(Gibson)社が1952年に発売したエレクトリックギターのモデルで、ギタリスト兼発明家のレス・ポール(Les Paul)の協力のもとで開発されました。これもあくまでギブソン社の話なのでがまず、
レスポールの歴史
・レス・ポール
レス・ポール(本名:Lester William Polsfuss)は、1940年代からソリッドボディのエレクトリックギターを開発していました。
彼は「The Log(ザ・ログ)」と呼ばれる木材を中心にした試作ギターを作成し、ギターの持つサステイン(音の伸び)とフィードバックの問題を解決しようとしました。
1941年にギブソン社にこのアイデアを持ち込みましたが、当時は受け入れられませんでした。
・1952年 – 初代レスポールの誕生
1950年代初頭、フェンダー(Fender)社が「エスクワイヤー」「テレキャスター」といったソリッドボディギターを成功させたことにより、ギブソンも対抗モデルを開発。1952年、ギブソンはレス・ポールと協力し、最初の「Les Paul Model」を発売。
・主な特徴としては
・マホガニーボディ+メイプルトップのセットネック構造。セットネックに関してはとくに珍しいわけではなくむしろ弦楽器の基本的なネックのジョイントの仕方です。
・P-90シングルコイルピックアップを搭載。ストラトと違うのはマウントされている位置です。また概ね2個でもあります。ただし、ここまでこだわると初心者には難しいのでこの点は最初に購入するならあまり気にしなくてもいいのではないでしょうか。
・トラピーズテールピースを使用。こちらはアームがないものです。この点はストラトタイプと大きく違いますね。
・1957年 にハムバッカー搭載。まずストラトとの大きな違いです。パワーもありノイズも少ないこのハムバッカーは初心者には迷いどころですね。もちろん練習に差し支えることはありません。最近ではストラトにもハムバッカーは搭載されるので、もし比較するのならこういったストラトを探してみてください。ただし、相性のいいのはやはりレスポールタイプです。最初にハムガッカーを搭載したメーカーでもあり、代名詞でもありますね。これが現在のレスポールサウンドの基礎を作ったといっても過言ではありません。
代表的なレスポールのモデル
Les Paul Standard(スタンダード): 最も基本的なモデル
Les Paul Custom(カスタム): 高級仕様、エボニー指板、バインディング付き
Les Paul Junior(ジュニア): シンプルなエントリーモデル
Les Paul Special(スペシャル): ジュニアの上位モデル
Les Paul Deluxe(デラックス): ミニハムバッカー搭載
Les Paul Modern(モダン): 現代的な仕様を取り入れたモデル
●このようにレスポールには色々なタイプが生まれました。今回私がお勧めするのはレスポールスタンダードのものです。現在では色々なメーカーがレスポールタイプを発売しているのでこれに限ったわけではありません。
参考にしてみてください。よろしくお願いします。