東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。
今回は少し詳しくアコースティックギターの練習方法を書きたいと思います。
まず大切なことはアコースティックギターの第一は何と言ってもコードの練習です。元々ギターの弦を
一本ずつ弾くソロには適していません。最近ではそういったモデルも出始めましたがそうなると弾き語りに
出てくるストロークといった奏法には不向きな設定です。例えば弦高がとても弾くかったりましす。
弦高が低いとソロは弾きやすくなるのですがどうしても弦の伸びは押さえられてしまい、上手くコードが
まとまりません。最初からフィンガースタイル限定のギター設定とも言えます。元に戻すこともできますが
最初から低いものを高くはできませんので色々と作り直しになりますので、この辺はご注意ください。
ですので今回のアコースティックギターの練習方法はあくまで弾き語りのようなストローク主体の方に向けてと
考えてほしいです。
まず第一にコードを覚えることなのですがとても重要なことがあります。それは知識です。Cがド、Dがレと
英語の音名を覚えていない人がアコースティックギターにはとても多いです。これではコードと音の名前が
関連付けることができません。Cのコードはドがルートになっている。これを説明してもそもそもCがドだと
知らなければ全く話は進みません。そしてCのコードの意味も分からずに練習を勧めることになります。
こういった最初に大切な知識と実技が一致しないと記憶に残りにくくなります。ギターができない、コードが覚えれないと
言った人は最低限度知っておく知識をしっかり身に着けてほしいです。
また英音名を全く覚えていない人はもちろんチューニングができません。単にメーターを合わせているだけで自分が
何の音に合わせているかを知らないでチューニングすることになります。これも本来のチューニングの目的が分からなくなる
理由です。そして最悪の場合は違う音に合わせてしまったり、また弦を切ることもあるでしょう。とにかく最初に
覚えることはしっかり覚えてほしいです。後々、全然とギターの進歩が違ってくると思います。
まず、アコースティックギターの練習で覚えたいコードはC,G,Am,Dm,D,F,Emです。
個別に見ますとCは3フレット分にまたがったコードです。上記の七つのコードで3フレット分またがった
コードは後はFとDmなのですがCのコードは5弦、4弦、2弦を押さえ、あとは開放。そして6弦がミュート。
こういった各弦に対してバラバラにバランスをとるコードの練習になります。なかかな最初から難しいの
ですがこういったコードをまず練習しないとバランスを取って指で押さえることができなくなります。
Cはとても大切です。
Amは2フレットにまたがったコードです。Cと似ているフォームです。親指で6弦のミュートの練習にもなりますね。
そして面白いのは1弦開放がCと同じこと。もしCのコードで1弦開放が鳴らなくてもAmではできる。これはよい傾向です。
Cは3フレット分にまたがりますがAmは2フレット分。実際はフレットをまたがなければ力は入りやすいのでAmの1弦開放が
上手くできてCの1弦開放がきれいに鳴らない人は単に指の力が足りないだけです。開放弦に触れないバランスさえ
なんとかクリアできればきれいな音が出る証拠です。
Dmもまた、3フレットにまたがったコードでは鳴るのですがDがルートのコードは全般的に5弦、4弦が開放になります。
押さえる指が1,2,3弦に集中するコードです。稀に5弦までミュートと書かれているコードの図、ダイアグラムを
見かけますがそれは全くの間違いです。おそらく5弦のAはルートではないと言いたいのだと思います。しかし
コードはルートから弾かなければならないというルールは全くありません。実際ジャズはルートのないコードが
たくさんあるからです。5弦は開放で構いません。
次にGのコード。こちらも大切なコードなのですが実は二パターン存在します。小指を余らせえるフォームと
人差し指を余らせるフォーム。正解は小指を余らせるフォームなのですが最近ではほとんどが人差し指を
余らせるフォームが一般的になりました。コードの指使いに関してはルールがあります。余った指が
他に使えるかどうか。そうなりますと人差し指を余らせていても全く使い物にならないのです。小指であれば
次のAの音を1弦に足して面白いサウンドもだせます。ただし、T’sGuitarSchoolは人差し指のフォームを
教えています。最近の曲がこちらのフォームで作られており曲練習が大変になります。最初から小指が余るフォームを
使用してきた人には修正はしませんが初めてギターを弾く人にはこちらを教えています。
最後に薬指が余るGは絶対にダメなフォームです。この薬指も使えないからです。そしてあまりにコードチェンジに
不向きだからです。
Dのコードもよく使われるので最初に覚えたいコードです。最初に挙げたコードは主にKEYがC,ハ長調の曲で登場しますが
そのアクセントとしてDが使われるケースがあります。また次に簡単なKEYであるGのKEYではかなり頻出します。
頻度の高さから最初に覚えたいコードです。
最後に難関のFです。6本の弦を一つの指で押さえてしまうセーハのフォームですね。バレーコードとも言われます。
私がレッスンで最初に伝えることは「最初の課題曲が終わってもできなでしょう」なぜ最初にこれを伝えるかというと
指の力です。このセーハのフォームというのはバランスもありますが指の力が付かないとできないといった体力の
問題が大きいからなのです。こればかりはギターの練習の期間で勝負するしかありません。Fがきれいに鳴らないかと言って
曲そのものが全く上手くいかないわけではありません。Fに固執して曲を覚えないであったり通して最後まで弾けないことの
方が問題です。概ね一曲は4分くらいあります。まず弾けないコードがあったとしても4分間弾き続ける体力が必要です。
この4分間集中してしっかり曲を覚えなければ体力、指の力はまずつかないのです。Fは気長に練習しましょう。
ここでFに関しては面白い話があります。「Fを上手くならせるようにするには」この質問に関しての先生達の意見は見事に
分かれます。無理やり押さえてできている先生もいます。しかし「あなたは何時ぐらいからFができるようになりましたか」
といった答えにはほとんどの人が同じ意見です。「知らない間にきれいに鳴らせれるようになっていました」です。
やっぱり体力、指の力が付いたんですね。
7つ目のコードとしてEm。今回のまず覚えたいコードの中で一番簡単でしょう。このコードはとても拡張性が高いです。
EmからE,E7,Em7,Esus4などなど同じ感じのコードが多数変化させれます。Dがルートのコードは音は実際には一つしか変化しないのに
D,Dm,Dm7,DM7,D7と全く違う指になってしまい、個々に覚えるしかない厄介なコードです。Eはその意味でも簡単でこれから
沢山使えるコードでもありますね。
ギターのコードには3つの型があります。Cのように親指で6弦をミュートする型、Fのようにセーハを使用する型、
そして何もしない型。上記の7つのコードにはこの3つの型が含まれています。これも最初にこの7つを挙げた理由です。
セーハの型はなかなかきれいに鳴らせられないものが多いです。しかしFだけではなくこのセーハができないと
他にBm7、F#7とたくさんあるセーハのコードもできないということになり実際にできる曲が限られてしまうのです。
カポをつけてもこの問題は解決はしません。どうしてもどこかにセーハのフォームは出てきてしまうからなのです。
どのみち、練習しなければならないセーハのフォーム。T’sGuitarSchoolではこういった理由から後回しにはしないで
まず最初に覚えたいコードに含めています。注意したいのは何もしないフォームです。今回はGです。
このGのコードを上から押さえるだけで挑戦してしまう人が多いです。しかしそれではバランスがとても取りずらく
また力が入りません。ミュートもセーハもありませんが必ずネックを支えてあげて下さい。人の手のサイズに依りますが
私の手ですと左への水かきの部分です。親指に役目がないので親指は好きな位置に持ってこれるのが利点です。
どうしてもミュートがありますと親指の動きに制約されてしまいます。
このように今回挙げた7つのコードには大切な3つの型が含まれているのが特徴です。そしてもう一つ7つのコードに
理由があります。この7つ以外はほとんどが少しの変化で済みます。Emは上記にある通りです。Dは拡張ができませんが
実際にはD,Dm,D7が頻度が高いです。そうなると今回の7つのコードに2つ含まれています。これで対応力が高くなりますね。
CとC7は小指を足すだけです。FとFmは中指があるかないか。このようにこの7つのコードからどんどんと拡張して行ける
のです。
まずコードを習得しましょう。上手くできるために時間のかかるコードもありますが上記にあるように理由があります。
ですので気長に練習もまた必要。そして覚えるのにも時間がかかることもありますがまずこの7つは重要なので
時間をかけて覚えてみて下さい。最初に曲を練習するのですがコード進行でコードの流れを覚えないで下さい。それをすれば
その曲が弾けるようになっても次に難しい曲、全然違う曲が弾けるようにはなりません。CからGのコード練習をするのでは
なくまずC,Gと覚えて下さい。どんな曲のコード進行にでも対応できるためです。覚える速度も最初は遅いかもしれませんが
要領を得てゆけばコードも曲も覚える速度は速くなり覚えることが苦にはなりません。
参考にしてみて下さい。よろしくお願いします。