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エレキギター、弾きやすい?弾きにくい?

東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。

 

今回はエレキギターの弾きやすさについて。初心者のころはどうしても弾きやすいギターが

理想です。というより、弾きやすい。これは大切です。エレキギターはアコースティックギターよりも

比較的弾きやすいギターになります。クラッシックギターは弾きにくいギターともいわれます。

それは比較がネックの太さや弦の太さによるものから判断されています。そうなるとエレキギターは

ネックも細く、それゆえに弦も細いです。今では太い弦でもエレキギターのネックが反ることは

ありませんが最初、その懸念もありネックは細く、それから弦も3弦からプレーンになったのだろうと思います。

 

まずは根本的に弾きやすさは何が原因か。

・ネック

これはとても重要です。ネックはギターや弦楽器には大切な要素です。よくネックとボディ以外は消耗品と

言われます。ネック交換は可能ではありますが10年で消耗するものではありません。あくまで消耗品か

そうでないか。ただし人それぞれギターの弾き方がありますね。とても握りしめて弾く人はどうしても

フレットの消耗が激しくなりリフレットのタイミングが早くきてしまいます。リフレットはフレットの打ち替え

なのですがどれだけ回数ができるかは分かりません。リフレットは必ず指盤修正をします。大きく削る

訳ではないのですがそれでも指盤は削ることになり、その指盤の削る範囲が無くなればネックはまず

指盤交換になるでしょう。もちろんこの段階でもネックのバックは使えるのでネックごと交換にはならない

のですが実際には大変な作業です。しかしここでもやはり極端な例ではあります。私はレッスンはエレキギターを

使うことが多いのですが7年でフレット交換になりました。すり合わせといってフレットの高さを揃えてゆくことが

できるのは2回くらいです。その2回目はほとんどが限界です。もちろんそれ以上に擦ることはできるのですが

どんどんと弾きにくくなります。現実的ではありません。この7年は実は早い方でした。大体、弾く頻度にも

よるのですが10年は擦り合わせをしてももちます。私の使用頻度はライブを毎日している人並みです。

しかしそれほどの私でも少し短い7年。フレット交換の頻繁な人はかなり少ないのではないでしょうか。

そうなりますとネックが消耗品のようになることはありません。その意味ではネックが消耗することは

無いと考えてよいと思います。

やはりこのエレキギターの弾きやすさの原因であるネックは慎重に選びたいですね。まずは太さですが

太いネックは握ったときに手にフィットして弾きやすいという人がいます。またVの字になるようにVネックと

いうシェイプもあります。このVネックに関してはアコースティックギターのブログで解説をしています。

しかしエレキギターの奏法はギターを握ることだけではありません。実際に握って弾くことが多いのは

確かなのですが握らない方が「弾きやすい」演奏も多々あります。やはり幅広い奏法に対応したいので

ネックはあまり太くないものをお勧めします。ただし幅は違います。手の大きい人はどうしても

コードが苦手です。手が大きいので弦に触れてしまいなかなかコードが上手く弾けないでしょう。

そういった人はネックは幅の少し広めがいいと思います。

 

・弦

こちらは代表的な太さが決まっているようです。1弦から0.09もしくは0・10です。

エレキギターの弦はこの1弦の太さから検討することが多いです。ほぼ均等に弦の太さは

2弦につれて太くなるのですが1弦はチョーキングをするので0・09のような細いもの。

しかし4弦からは太いバッキングのサウンドがいいので0・10のサイズのものを使用する。

こういったケースもあります。しかしいずれにせよアコースティックギターの弦よりは細く、

私達のポピュラー音楽で使用されるギター、エレキギター、アコースティックギター、セミアコ、

フルアコなどの代表的なギターでは一番細いです。そういった意味では上記の太さ以外の

ものでなければ弾きやすさは弦のせいではありません。※クラッシックギターもポピュラー音楽

使用されることはありますが弦がスチールではないので考察は致しません。

 

このようにネック関連で弾きやすいエレキギターを考察しました。

 

次にボディなのですがこちらは「迷ったらどれを買う」のところで詳しく説明してあります。

最初に作られたエレキギターはフェンダーのテレキャスター、ストラトキャスターでした。

そしてこのフェンダーは立って演奏するように作られています。もともとカントリーミュージック

の人がエレキギターを使い始めました。カントリーミュージックはダンスの音楽です。

広い踊るスペースがあるライブハウスもあります。激しい踊りではありませんがそれでも

音楽に合わせて踊ることが重要なのでそれなりにバンドもにぎやかです。何よりドラムが

います。実際、アコースティックギターは実は音の小さい楽器です。よくテレビで弾いている

シーンを見かけますがあれは演出。実際はアンプを繋げないと本当に近い人しか

聞こえません。踊るスペースを用意するようなカントリーミュージックのライブハウスでは

どうしても音が聞こえないのですね。そこでエレキギターがニーズに合ったのではないでしょうか。

実際、最初のテレキャスターはベースラインもしっかりと出る、またベースらしい音色も

できます。まさしくステージで立って弾くように作られたものです。それに対してギブソン社は

レスポールの開発をするのですがこちらはレコーディング用でした。とても重いボディなのですが

どうしてこの重量でも良かったのかというとレコーディングで立つ必要がないからです。

それよりもマホガニーとメイプルトップの相性を重視したのでしょう。そして何よりピックアップ。

こちらはフェンダーのシングルに対して作られたものですがとてもノイズがすくないハムバッキング。

今でこそ、録音技術は高くなりましたが当時はアナログなのでどうしてもノイズは邪魔でした。

対策をしたい気持ちは強かったと思います。しかし高域を重視すればそれだけノイズは拾うので

これも悩みどころです。そこでハムバッキングが開発されました。

そこで弾きやすいボディは何かというとやはり立って弾くように作られたテレキャスター、そして

ストラトキャスターです。ストラトキャスターはテレキャスターの弾きにくさを改善してあります。

しっかり肘でボディを固定しやすくするエルボーカット、右のあばら骨にフィットするようになる

コンツァー。これはテレキャスターにはありませんでした。もちろんギブソンのレスポールもしっかり

フォームを確保すれば弾きにくいとは言えません。十分です。しかしあらかじめ立って弾く、座って

弾くといった前提があるこの二種類。お勧めはストラトキャスターになります。もちろん座っても

弾けるので。レスポールの重さは閉口します。長時間の演奏や持ち運びは「重い」の一言ですね。

T’sGuitarSchoolではレンタルのギターがあります。ストラトキャスターです。毎回レッスンに

自分のギターを持参する必要はありませんがそれでもいざ持ち運びとなったとき、ハードケースに

レスポールでは正直、辛いです。たまにキャスターでレスポールを運んでいる方を見かけますが

これは危険です。キャスターの振動に耐えうるようには作られていないので正直お勧めしません。

せめてソフトケースで担いでほしいです。

 

このように弾きやすさの原因は多数あります。チョーキングをしない、しなくなってしまった

ヘビーメタルの人はとにかく重たい太い弦が欲しい、そして7弦も欲しい。そうなれば

弦による弾きにくさは我慢するしかありません。どうしてもレスポールがいいなら重さは

諦めましょう。そういうものです。私の経験ではオールマイティのギターはありません。

セミアコはアコースティックギターのサウンドの要素も持ちつつ、エレキギターでもあり、

歪ませてもよほどじゃない限りハウリングも起こさない。でも時にはジャズでも使用できる。

ボディの空洞の要素もあるからです。しかしそうではありません。残念ながら100%

空洞でもありません。また100%空洞のないソリッド、いわゆるエレキでもありません。

ここはドストライクのジャズがしたい、ロックがしたいとなってもそれは違うサウンドになります。

セミアコは色々できると言われますが完璧にその音楽はできないところが大きな弱点なのです。

それはエレキギターのシングルコイル、ハムバッキングに言えることです。いくらハムバッキングを

イコライザーで補正しても高域は演出できるようになりますが元々から持っている「中域」まで

は消すことができません。またそこを補正すればもうハムバッキングを使用する意味も

ありません。

 

前ブログでも書いてありますがまずは気に入ったギターの購入でもいいと思います。ただ

弾きやすいものでないとさすがに練習がはかどりません。練習がはかどり色々な技術、

奏法を身に着けてゆけばおのずと自分はどんなサウンドが好みなのかが分かってきます。

そうなるとエレキギターは買い替えです。一生買い替えない、また消耗するまで使うような

ものでもありません。そして2本目のギターを購入となったとき、上記のようなことを

参考に2本目を検討してほしいですね。まずは楽器屋さんに足を運びましょう。楽器屋さんで

みた機種をネットで買うことはお勧めできません。木が一本一本違うからです。楽器屋さんで

見た感触と異なる場合が多いです。色々弾かせてもらって決めるのも楽しいと思います。

そこでまた色々情報ももらえます。この楽器屋さんの情報は生のものなので参考に

なりますね。

 

弾きやすいエレキギター、参考にしてみて下さい。よろしくお願いします。

 

 

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