東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。
●今回は「初心者用」の話をしたいと思います。ネットの各サイトを見ますとよく販売サイトに初心者とありますね。こちらは圧倒的に値段のことを言っているようです。「初心者セット」とありますがやはりあまり高価なものはありません。しかし安いものが初心者用ではありません。初心者の方々でもしっかりお金をかけてほしいものはあります。しかし実際にギターが長続きしないのは本来ならギターを始めたばかりの方です。簡単なように思えて実際にはとても難しかった。そのような経験は誰にでもありますね。簡単まではいかないけれども、思っていたよりは難しく、これ以上時間を割けないから辞めてしまう。このケースも多いと思います。講師の私としてはギターは楽器です。コード中心のアコースティックギターでもやはり、楽器は楽器です。そう簡単に上手くはなりません。ですので挑戦しようとしている初心者の方はある程度は時間を考えてほしいです。1か月で1曲などと思わないでじっくり取り組んでほしいです。それでも挫折が怖いから安い初心者セットを購入することはあってもいいとは思います。しかし本体にはお金をかけてほしいです。実際にあまり安いものはよくありません。このギターで本当に長く練習できるだろうかと思ってしまうくらい弾きにくいものがあります。これでは気長にとは言えません。やはり高いギターの方が弾きやすいのでアコースティックギター、エレキギターに関わらずしっかりしたものを選びましょう。初心者セットのいいところは付属品です。さすがに本体のみでは難しいです。しかし初心者セットは最初に選ぶべきものがついているのは安心ですね。
・ピック
こちらは必ずついていると思います。また安いものでもあるので練習する内に買い替えてもいいのではないでしょうか。それくらいのアイテムですが大切なものでもあります。良いピックはどんなものかとよく聞かれますがそれは滑らないピックという訳ではありません。実際に私はライブや練習中にピックを落としたことがありません。これは汗というより演奏方法によるものです。もちろん汗もその原因なのかもしれませんがやはり基礎の持ち方からしっかり学んでほしいです。そうなると正直なところ一般的に売られているおにぎり型、ティアドロップス、ミニサイズのどれかで初心者の人は十分です。そして次にピックの固さです。よく聞く話なのですが「初心者は薄い、柔らかいピックがお勧め」ということを聞くのですが「どうして初心者にとって薄いピックがお勧めなのですか」と理由を聞くとその答えは返ってきません。ネットにのっていたから、ギターの上手い人がいっていたから。このような曖昧なものばかりです。私の指導は違います。明確に弦を弾いたときにピックが先にしならない太さ、厚さと答えています。弦の抵抗にピックが負けてしまい、音がしっかりと出ないようでは将来はいい演奏ができないからです。このようにちゃんとした理由は大切ですね。初心者の方はピックはなるべく厚いものをお勧めします。
・弦
もちろん購入した時は張ってあると思います。あくまで切れたら、使えなくなった時のお勧めは売られていた太さと同じものを選んでほしいです。ギターはナットといった弦を通すパーツがあります。小さい、ただの機能だけのパーツに思えますが弦楽器の重要なパーツです。このナットがなければ音程は出ないと言われています。弦を通すナットの溝が弦のサイズに合わせて作られています。ですので弦の太さを変えてしまうと問題が発生します。アコースティックギターに多いのですがギターが弾きにくいという理由で細くする人がいますが正解ではありません。確かに少しは弾きやすくなるのかもしれませんが劇的なものでもありません。また音が悪くなります。もちろんナット調整までお願いしたらそれは問題がないのですがそこまでするならそれなりに料金もかかります。フレットの端をしっかり狙い、コードであっても極力フレットの端に指が押せるように努力してください。そうなると固い、太い弦のほうが弾きやすくなるはずです。理論的には太い弦のほうが弾きやすいはずなのです。色々な意味で弦のサイズは同じものを使いましょう。
・アコースティックギター、エレキギターの形
こちらはあまり詳しく書かないでおこうとは思います。過去のこのブログを読んでほしいです。初心者にお勧めというよりは辞めておいて方がいいもの。アコースティックギターなら小さすぎる、大きすぎるです。理由は色々あるものの多くの人が弾きにくい、弾きやすいを検討した結果、この形があるものと考えていいと思います。時にミュージシャンは特殊な形を使うことがありますがそれはそのミュージシャンに合っているだけで決して万人向けとは言えません。アコースティックギターならドレッドノートやトリプルオーのようなものがやはりお勧めです。この形でもし弾きにくいものがあればそれはギターを構えるフォームの問題です。基礎のフォームがしっかりしていれば女性であってもドレッドノートが弾きにくい大きさとは思えません。また多くの初心者セットはこのような一般的な形のアコースティックギターが多いのでこの点に関しては初心者セットは安心です。しかし本体、付属品をバラバラに購入するならあまり他では見たことがない形は最初は避けるべきです。そして何よりギターは一生ものに行きつくまでには買い替えのタイミングがあります。初心者の頃に買ったギターはいつまでも使えるわけではありません。たとえば3万円で買ったギターに修理が必要になる、その時にもし3万円の修理費がかかるなら、新しいものを買った方が良いです。安いギターほど、消耗品の質はあまりいいのものではありません。そのためどうしても修理、交換の時期は来てしまいます。もちろん気に入っているから修理代が高くとも使いたい気持ちはよいのでそこは考え方の問題でいいと思います。しかしこの買い値に対しての修理費はギターの買い替えの選択になるでしょう。ギターの消耗品が壊れてくる、また修理が必要なくらいまで練習した人ならこれからどんなギターが自分に合うかも見えてきます。その時に少し自分自身の好みの形を考えてもいいのではないかと思います。例えばピックアップ付きを選んだり、カッタウエイのモデルであったり。そしてエレキギター。こちらは本当にたくさんの形があるので迷うところです。そして奇抜ではあるものの「かっこいい」ものもたくさんあります。ですのでアコースティックギターと違い、お勧めはストラトキャスター、テレキャスター、レスポールなどのタイプです。この中でも細かく仕様は分かれますがそれでも大きく違いはないので安心です。変わった形としてSGタイプ。こちらは人気があるのですが実は特殊な形と音です。そして決して持ちやすいギターではありません。次にジャズマスター。こちらもサウンドが独特になりすぎるものです。またセミアコ、フルアコはいざかっこいいロックを弾こうとしるとハウリングとの闘いになることもあります。フライングVなどは座って弾くことが難しいくらい特殊です。しかし愛用しているミュージシャンも多いことも事実です。こちらは参考にしてみてください。
・ストラップ
初心者セットにはアコースティックギターでもエレキギターでも付属されているケースが多いのですがギター本体の値段を下げづらいことから、このあたりの付属はあまり質のいいものはありません。私が過去に経験したのはストラップのバックルが割れてしまった、このような物を見たことがあります。安すぎるようですね。ストラップが使えなくなることはあまりないのですが、もし付属のものがあまりにも安そうなら改めて購入してもいいと思います。アコースティックギター用というものもあるのですが基本的にはエレキギターに使うストラップと同じものです。違いはアコースティックギターに使えるように紐が付属しているかどうかです。ですのでもし紐がなければ自身で用意してもいいです。ですので気に入ったものを購入して問題ありません。またアコースティックギター用とエレキギター用は紐の付属だけの問題なので少しいいものを持っていれば両方に使えるのでお金をかけてもいいかもしれません。
・チューナー
こちらは必ず最初に必要です。基本的に楽器店で購入してもネットで購入しても弦は緩めてある場合が多く、購入してもチューニングは必要です。ですので真っ先に必要になるでしょう。しかしどうしても付属のものは質が良くない場合が多いのでできれば3千円くらいのものが初心者でも欲しいです。安いものはチューニングができない、そんなことはないのですがどうしても反応が悪く時間がかかります。感度が大きく違います。スマホのアプリでもチューナーはあるのですがこれも使用するにはとても不便です。やはりギターの音を取ることを目的としたものが大切です。特にアプリはエレキギターのチューニングに向きません。音が小さいので反応してくれないのです。またチューナーもエレキギター、アコースティックギターに関係なく使用できるので良いものを買ってもいいと思います。
・ギタースタンド
付属でついてくることがあまりないものなのですが、揃えたいものです。アコースティックギターでもエレキギターでもしまい込むことはお勧めしません。練習の妨げにもなります。保管の環境が許す限り、弾かない時はスタンドを使用してほしいです。
●このように初心者向きといってもそうではないものもあります。飛びぬけて質のいいものを購入しなくても良いのですが実際には最低限度も使用できないものが付属されることもあります。
参考にして下さい。よろしくお願いします。