いつもご覧いただきありがとうございます。
今回はネックについて、6話目です。まだまだネックはあります…。
頑張って解説してゆこうと思います。
今回は代表的なネックのバックの木材、マホガニーです。
実は私が知る限り、コントラバスやチェロ、バイオリンのようなクラッシックで使用される弦楽器は
殆どはネックはメイプルです。見事なトラ目のネックをよく見ます。しかしクラッシックギターでは
主たるはマホガニーです。そういう意味ではマホガニーは特殊なのかもしれません。しかしポピューラー音楽
で言えばレスポールなどマホガニーはたくさん使用されます。
メイプルと違い、木も大木が多く取れる部位が多いのも量産するギターには向いているのかもしれません。
赤っぽい茶色です。塗装されてしまう場合もあるのでわかりにくいのですがメイプルのような白い木では
ありません。また木目も面白いものはなく本当に単なる木といった感じです。数ある弦楽器の中で
殆どがメイプルなのにクラッシックギターはどうしてマホガニーが一般的なのかは分かりません。
逆にジャズギターはネックの主はメイプルです。後で解説するかもしれませんがジャズギター、
所謂フルアコの主とした材の組み方はバイオリンと全く同じです。こうなるともうマホガニーの理由は
全く謎になってしまいます。
メイプルも当然産地は大きく影響します。マホガニーも同じく産地は非常に大切です。マホガニーの
高級なものの産地としてはホンジェラスです。私のギターもマホガニーはホンジェラスを使用しております。
お世話になっている製作家の西野春平さんに「ホンジェラス産はそんなに良いものなのですか」とお聞きした
ことがあります。曰く、加工しやすく反りにくいだそうです。やはり製作家としては加工に大変なものは
あまり使いたくないのでしょう。過去にエボニーに穴をあけたことがあるのですがとても固くて大変でした。
木材でもこんなに差があるのかと驚きました。残念ながら現在、ホンジェラスマホガニーは輸出、輸入が
禁止です。ですので国内生産のメーカーは国内のホンジェラスマホガニーを使うしかありません。
現在、ホンジェラスマホガニーを使ったギターが高級なのはどうしても材の高騰化が大きいようです。
もちろん代用できるマホガニーもたくさんあるので市場からなくなることはないとは思いますが。
次回は材によるサウンドを書いてみたいと思います。
よろしくお願いします。