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今回はエレキギターのブリッジ、シンクロナイズトトレモロ(以下シンクロ)
の説明の続き、仕組みを紹介します。
シンクロの前の世代のブリッジはテレキャスタータイプでした。このタイプに
は色々と弱点があります。オクターブ調整があまりうまくできないこと、そして
プレートとピックアップの型が一体になっていてまた、シングルコイルの型
でもあり、交換が難しいこと。もちろんこの時点でフェンダー社の製品にハムバッキング
を載せる発想はないので仕方がないのかもしれませんが6弦と1弦の角度が決まるのは
少し疑問でした。
シンクロはもうその辺は自由です。確かにシングルコイルの角度はピックガードに
左右されますがピックガードは単なるアクリルなので交換も安価なものです。
このシンクロによってエレキギターの可能性は大きく広がりました。しかし
少し構造が複雑になります。
まず固定しているのは各弦の付近にある6本のねじのみです。そしてブリッジ本体に
対して90度の角度で弦のボールエンドを受ける鉄のアンカーがあります。このアンカーは
ボディ裏までの大きさがあります。そしてアンカーには3本から6本のスプリングがあります。
このスプリングはボディからつながっているプレートに付いております。ボディ側の
プレートとブリッジ本体側のスプリングとで引っ張り合いをしているイメージです。
このようにブリッジはボディに6本のねじで固定してあるだけです。だからブリッジ後部
は動くことになります。かなり伸縮の硬いスプリングなのですがばねである以上やはり
動くことができます。(スプリングの動きは6本のねじがあるので限界はあります。)
このようにするとアームが使えるようになります。シンクロのもう一つの大きな役目です。
必要性に関しては弾き手の問題です。私は全く使いません。またストラトキャスターの
代名詞のようなエリッククラプトンも使用しないので有名です。リッチーブラックモアや
ジミヘンドリックスは使用していたようです。ですのでアーム要る要らないはここでは書かないこと
にします。
このように少し複雑な構造になりましたがテレキャスタータイプとは飛躍的に変わりました。
サウンドの面で大きく変わる要素はやはり弦のボールエンドの位置になります。
しかし本来弦楽器はブリッジが弦を受け、その他、テイルピース等で弦を固定するのが
通常なのでそういった意味ではテレキャスタータイプのブリッジが特殊と言えます。
次回はシンクロのセッティングと使い方を説明したいと思います。
よろしくお願いします。