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アコースティックギターの安い弦。お勧めは?

東京は渋谷にあります。個人レッスン専門のギター教室。T’sGuitarSchoolです。

 

●今回はアコースティックギターの弦。値段の安い、高いを考えたいと思います。初心者の方ならランニングコスト、心配ですね。アコースティックギターで真っ先にランニングコストのことを考えるなら弦ではないでしょうか。ピックも確かに消耗品ですが100円くらいのものです。またピックももちろん消耗してその際は買うことになりますが正直、何か月も持ちます。勿論弾く量が多ければ消耗もするのですがそれでも毎日、毎週ではありません。ちなみにピックだけなら私はエレキギターがおおむね1か月くらいで買い替えています。レッスンで使用するのでその頻度はとても激しいと思います。生徒の皆さんはそれほど消耗はしないと思います。またアコースティックギターでのピックの形状はその奏法からおにぎり型と呼ばれるものが多いです。もちろんどんなピックでも弾くことができるのですが弾き語りには一番相性がいいと思います。そのおむすび型のピックは各辺が同じになります。そうなると三辺を使うことができるので本当に長持ちしますね。よほど悪いフォームのストロークをしない限り、何か月ももつでしょう。よくピックをなくしてしまうといった人を聞きますが正直、私はピックをなくしたことがありません。あるかもしれませんが記憶にありません。それくらい、なくしてしまうことはありません。ピックを無くさないお勧めの方法はアコースティックギターの6弦、1フレットに指しておくことです。この6弦1フレットは弦とフレットの距離が短いです。そして6弦は一番太い弦なのでピックががっちりと挟まります。まれに1弦に指す人もいますがこれは弦によくない気がします。また薄いピックなら落ちることもありますね。6弦1フレットならケースの中で落ちることがあってもギタースタンドに立てたときに落ちることはまずないでしょう。このようにまずアコースティックギターの消耗品で気になるのはやはり弦だと思います。

 

・アコースティックギターの安い弦

探せば実は500円くらいでも存在するのではないでしょうか。現在、鉄などの高騰でアコースティックギター弦も高くなりました。どうしても必要なものだから購入せざるを得ないのですが正直、堪える値段です。実際、私がギターを始めたころは300円!なんてものもありましたね。結論はお勧めできません。いくらなんでも安すぎます。どのようにしてこのような値段でアコースティックギターの弦が製造できるかは不明です。ただ言えるとするなら材料費が安いということは言えます。アコースティックギターの弦は代表的にはニッケルです。詳しくは分かりませんがこのニッケルが安い、または質の悪いものなら安くできるでしょう。それでも十分に使える弦ならそれでも良いのかもしれませんが結果、良いものはありません。ではよいアコースティックギターの弦とはどんなものか。これはアコースティックギターの弦にかかわらず、弦の振動がまっすぐなことです。この条件は必須です。弦は巻いた状態で小さくして出荷されます。ストレート弦といって真っすぐな状態で出荷されるものもあるのですがすごい値段です。B’zの松本さんが使っていたと聞いたことがあります。しかし最近では見なくなりました。やはり小さくまとめて発送したほうがコストは安くすみます。アコースティックギターの弦はギターのネックからブリッジまでの長さを考慮してかなり長く作られています。正直なところアコースティックギターの弦が最初から短すぎて足りなく、張れなかったという話を聞いたことがありません。しかしフルアコのようなギターはブリッジの下にテイルピースがあります。このテイルピースはギターのボディに近い位置にあり、またそれでかつ大きなヘッドのフルアコの場合だと長さが足りないことが稀に起きてしまうようですね。しかしこれもほとんど経験ありません。もし弦を安くするなら少し短めで作られるのかもしれませんね。弦の長さは特殊な例なので話を戻しますがこのどうしても巻いて小さなパッケージにしてしまう以上どうしても巻きぐせがついてしまいます。きれいに巻ければいいのですが例えばねじって巻いてしまった場合、弦を張ったときでもねじれてしまいます。こうなると上記にあるように弦の振動がまっすぐになりません。この状態をうねるといいます。弦は長い期間しようするとうねります。このうねりはチューニングも合いにくい場合が多いです。とにかく振動がまっすぐが一番きれいな音です。そしてチューニングもメーターにはっきりと音がでるようになります。実際、私が安い、むしろこの安すぎる弦を買ってみたところかなりの巻きぐせでした。最初からもう螺旋階段のようになってしまい、これを最初に伸ばしてももうその巻きぐせが強すぎてどうにもなりませんでした。そして張ってみたものの弦の振動も悪いので正直、新品の弦だとわからないくらいです。ニッケルの含有率、弦の長さ、検品。色々な面で削減すると安い弦も作れるのでしょう。しかし買って、ギターに張り替えてすぐに新品の弦の音がしないので結論、お勧めはしません。

 

・メーカー製

お勧めはメーカー製です。こちらが安く買うことができればラッキーだと思っていいのではないでしょうか。ネット販売などでも構いません。まず大手のダダリオ。そして初めてアコースティックギターの弦を作ったといわれているマーチン。どちらも確実です。それ以外にもたくさんありますが弦は現状、海外製がいいと思います。また色々なメーカーがあるもののOEMの場合もあります。OEMとは名前はメーカーの名前がついているのですが実際の中身は別の工場のものといった感じの意味です。ギターの業界にはよくあります。メーカーの名前がついていますが結局は中身はダダリオだったりします。有名なのはエリクサーというコーティング弦です。エリクサーは弦のコーティングに長けているのですが弦そのものを作っているわけではなく、ダダリオから弦を供給してもらい、コーティングして販売をしているようです。実際にはダダリオにもコーティング弦はあるので非常にややこしい。なかかなこの辺の情報が出てこないのも難しいところです。ですので大手メーカーのものがやはり安心です。

 

・ブロンズとフォスファーブロンズ

メーカー製でもこのブロンズなのかフォスファーブロンズなのかで大きく違います。これは弦の質です。ブロンズ弦はよく安いアコースティックギターの出荷当時の弦に使用されます。弦そのものが決して悪いわけではないのですが、人気のサウンドはフォスファーブロンズですね。私の個人的な主観ですがフォスファーブロンズのほうが長持ちするきがします。こちらは普通のブロンズの弦にリン酸を混ぜてあるらしく、このリン酸がフォスファーです。ブロンズは黄金色の弦ですがフォスファーか褐色です。見た感じも全く違いますね。この点ではどうしてもメーカー製であっても値段が変わります。弦の音にこだわりがなく弦交換が頻繁な方はブロンズ弦でもいいのではないでしょうか。10万円を超えるようなアコースティックギターにはよくフォスファーブロンズの弦が張られています。高級感があっていいのですが実際にサウンドが気に入らなければ私はどちらでもいいと思います。

 

・3セットなどのセット弦

最近ではこちらをよく目にします。実際にはお得な場合が多いです。弦がどんどん高騰化している今、少しでも以前の価格までにしたい方にはお勧めです。しかし弱点もあります。弦は切れたら交換、または1年に1回くらいしか弦を好感しないといった頻度の方にはお勧めはしません。弦の弱点は巻きぐせです。長い間巻きの状態で保管していますとどうしてもこの巻きぐせは強くなるでしょう。製造してどれだけ経った弦かもわかりません。まして3セットを1年以上保管すれば最後に使う弦はかなりの巻きぐせがついていると思います。こういった弦を張るときの方法もあるのですがそれでも抜本的に解決できるわけではありません。最悪でも半年で3セット使い切るくらいの頻度にしたほうがいいと思います。その人のアコースティックギターの使用頻度にもよりますが正直1か月以上経つと弦はくたびれてしまいます。錆びる錆びないは使用する人の手の汗に関わります。実際、私は手にあまり汗をかきません。ですので今まで弦が錆びたということで弦を交換したことがありません。最終的に切れてしまって、もしくは伸び切ってチューニングが合いずらい状況で弦を交換しています。結局はそれほど耐久できるものではありません。もちろん高い弦は長持ちがしやすいですがそれなら3セットでも構いません。2か月に1回の頻度で交換をお勧めします。特に初心者の人は弦の交換が慣れていなく、時間がかかりますが正しい順序で弦を交換すれば30分もあればセットアップ、ギターを練習できるレベルまで調整できます。3セットの弦はこのように考えて購入をお勧めします。

 

・コーティング弦

最後にこのコーティング弦です。コーティングがあるために高い弦になります。コーティングにより汗の侵入を防ぐことができるのが長持ちの理由です。一層、コーティングで1年間くらい交換できないと思う人もいるかもしれませんがそうはいきません。まず上記にあるようにエリクサーの弦は大手のダダリオです。ですのでダダリオの弦の寿命と同じです。錆びない点では優れているのですが弦の耐久力は変わらないのでギターの練習量が多い人、かつ手にあまり汗をかかない人には向きません。弦はさびないけれども弦そのものはよれてしまうからです。また今回のアコースティックギターの弦に関して言いますと実際、ピックの当たる部分はどうしても強い力がかかるためコーティングが剥げて行ってしまうのです。確かにここから汗は侵入はしませんがコーティングがない状態になるのは絶対です。本当に手汗がひどい人以外にはお勧めはしません。

 

●いかがでしょうか。結論は安い、もしくは安すぎる弦はお勧めはしません。また安いからと言って買いだめもまたあまり良いとは思えません。とはいえアコースティックギターを弾く人の使用頻度がまた自分に合う弦の探し方でもあります。参考にしてみてください。

 

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